[育児]ファンタジー世界に入れたら

最近の娘は寝物語に、絵本より私が直接話すお話を聞きたがります。
何度もお馴染みの童話を繰り返すのも飽きてきたので、オリジナルの、とはいえどこかで誰もが聞いたことあるような(笑)ファンタジーを話して聞かせることに。
とある王家の三兄妹が伝説の剣を探して世界を周遊する物語w
プロットは無し、リクエストを聞きながらベタとノリだけで進みます。
それでも娘はえらくお気に入りで、昨晩も楽しそうに聞いていたのですが、ふとこんなことを言いました。
「ねえねえ、小万里もお話の中に出てみたい!」
「ああ、いいね。どんなキャラがいい?」
「武道家! しゅしゅしゅしゅしゅってすごいスピードのパンチやキックをするの! あとね、セリナみたいに魔法も使いたい!」
「武道家なのに魔法も使えるの!?」
なんて贅沢な! と思いつつ、「すごいね、いいんじゃない」と頷くと、小万里、弾んだ声で
「どんなふうに登場する?」
「海底寝殿で神正剣を護ってる人ってのはどう? で、剣を渡してもう役目が終わったから、一緒に連れて行ってくださいって言うの」
「……小万里、そういうのあんまり好きじゃない(不満げ)」
「じゃあどんなのがいい?」
「あのね、剣のところにいくと、魔物がいるでしょ?(←そういうパターンになってる)そこに、アシュベリラとか闇の8神とか(←中ボス級の強敵)いっぱい出てきて大変なの。そこで小万里がシュパッと神正剣で敵を斬って現れる! そして、これは昔死んだあなた達のお母さんから預かった剣です、って言って渡すの」
こ……こやつ、齢6つにして既にファンタジーの王道パターンを掌握している……!
「小万里、剣も得意なんだ(誇らしげ)」
「そうだよ、武道家なのに剣まで使えちゃうとか! すごすぎでしょ!」
「そしてね、魔法のよろいもあげるの。『これを着れば、防御力が+120です』」
+120とか口に出す台詞じゃないww
「『それから、魔法の盾もあります。全部、私が作りました』」
「武器まで造れるの!?」
どんだけチート!!
「『あと、お弁当もあります。あなた達のお母さんが作りました』」
「お母さん昔死んだって言ったじゃん! 食べれないって! 絶対腐ってるから!」
「『サランラップをかけて冷蔵庫に入れていたので……』」
「無理無理無理無理! それじゃ無理!」
「『この薬をかければ大丈夫』」
「防腐剤!? 絶対食べたくない! 何年たっても変わらないなんてあまりにも危なすぎるって」
「ちがうよー。これをかけたら、腐ってるものも元に戻るの」
「それもやっぱり食べたくないー!」
笑いすぎて涙でた。
その後も一人でどんどんお話を進めてくれる娘。
その澱みない語りぶりとあまりに自由な展開に、自らのストーリーテラーとしての限界を感じてしまいまう私でした……(笑)