甘えんぼ

「おれ、大人になりたくないな」と言い出した息子。
なんで?と聞いても黙ってます。
そういえばお父さんが、大きくなったら家を出て1人で暮らすんだよ、て話してたなあと思いあたり、
「別に大人になっても、出て行かなくてもいいんだよ。三千里が1人で暮らしたくなったら、出て行けばいいんだよ」
と話して聞かせると、安心した様子。
「でも、大人になったら出て行きたいと思う人が多いんだけどね。三千里も大人になったら、お母さん達と別のお家に住みたくなるんじゃないかな」
と続けると、息子、
「じゃあ、おれ」
とちょっと顔を明るくして
「小万里と住もう。2人だったらさびしくないから」


叱られたのが納得いかなくて、ぶーたれている三千里。
「おれ、もうお母さんと口きいてあげない!!」
「じゃあ、お母さんも三千里と口きかない」
そっけなく返したところ、彼は、ちょっと黙ってから、相変わらず怒った口調で
「でもねる時はちゃんと手をにぎるんだよ!!」
…私もしかめ面してたのに、うっかり萌えちゃったよ。