一日華族気分

絶好の行楽日和だった本日は、けろちゃんと駒込にある旧古河庭園に行ってきました。
明治時代、陸奥宗光の別邸だったという石造りの洋館は落ち着いた瀟洒な佇まいで、その前にはちょうど見頃を迎えた彩り豊かな英国風薔薇園。
気分はもうマダム・千里です。ドレスを身にまとい、スウプを一さじ、ひらりとお口に流し込む私。(足元にはシャム猫。)
さあ、夫がプレゼントしてくれたスウィートセンリ(新種の薔薇)を見に行きましょう…
思わずそんな空想に浸ってしまうような景観で、たっぷりリフレッシュしてきました。
一口に薔薇といっても、たくさん種類があって、名前もそれぞれもロマンチックだったり可愛らしかったりで、まるで個性的な貴婦人達が並びたっているように艶やかでうっとり。中にはアブラハム、とかオクラホマ、乾杯、なんて名前のついたのもありましたが…(妙なのばっか覚えちゃってる;)


更に、洋館は丘の上、洋風庭園は斜面に作られていたのですが、低地に降りると日本庭園が広がっています。
こちらがまた素敵。水辺に張り出した松、紅葉。池あり滝あり枯山水ありで情緒たっぷり。まるでお見合いで散策しそうな雰囲気。
特に、大きい石で水が落下している様子を表しているだけでなく、地面も小石の並べ方で水の流れを表している「枯滝」には、巧みの技に感心。
「○○や、△△さんにお庭を案内して差し上げなさい」「はい、お父様」
なんて台詞、これまで聞いてもピンと来ませんでしたが、こういうお庭のことをいうんだなあと納得したのでした。
ちなみに小万里は園内地図片手に迷路感覚で「つぎはこういってーこういってーこういこう!」とはりきってました。地図が作れる庭。うーん、華族って贅沢。
どうやら東京にはあちこちに、こんな感じの庭園が残っているようなので、色々と巡ってみるのもおもしろそうです。