源氏物語をゲーム化する

清水義範さんの「読み違え源氏物語」。源氏物語に登場する各女君に焦点を当てたパロディ集で、章ごとに文体が変わってたりと技巧的には面白かったけど、全体的に捻りはいまいち。ただ最後に収録された「ムラサキ」という話だけ、ちょっとくすりとさせられました。
ネタバレしちゃうと、(以下はドラッグすると読みやすくなります)園芸が趣味の源一さんが「ムラサキ」という栽培の難しい植物をなんとか育てようと奮闘して、2回だけ花を咲かせてくれたけど、最後は社長に頼まれた若菜の栽培に気をとられているうちにムラサキは枯れてしまう。一方の若菜の方もいつの間にやら悪い虫がついていて(笑)枯れてしまって、こうなってしまったのもムラサキを枯らしてしまった罰なのかとうなだれる源一さん…という話。
これを旦那さんに話したら、「もっと現代的に、源氏にエロゲーやらせたらいいのにね」
確かに、以前から私も、源氏物語って日本最古のハーレム話、まさにギャルゲー的展開でもあるよなあと思っていたのでした。


それが元文学部の発想か!!と怒られそうですが、考え出したら止まらない、私の脳裏にはコントローラーを握りだらだらプレイする源氏と彼の友人、頭中将の姿が。
源氏「く〜〜今度こそ藤壷の宮オトしたと思ったのに、また花散里がきましたよ!!(@伝説の木の下)」
頭中将「貴方は『ルックス』に重点を置きすぎなのですよ。満遍なく、『和歌』と『絵画』はあと20は上げなきゃ無理でしょう」
『次はどちらへ行かれますか?』とか聞いてくるナビ役が惟光(明石では良清)で、目当ての女君の好みに合わせてステータスを上げて、時々衣装やお香のプレゼント(明石には白と紫、とか紫上には紅梅、とか選択重要)で好感度アップ。
特に大事なのはイベント発生時の和歌の選択で、状況に合った返歌が詠めたりすると恋愛段階上昇…なんてすると古典の勉強にもなって文科省の推薦もらえちゃったりしてw
幼馴染にして完全無欠の高嶺の花(藤壺)、親が決めた許婚のツンデレ(葵)、積極的な勝気美少女(朧月夜)、セレブな未亡人(六条御息所)、クールな才女(朝顔)、不思議ちゃん(末摘花)、無敵の妹キャラ(若紫。少女時代は育成ゲームの要素もあり)…とバラエティ豊富に揃ってるし、今までなかったのが不思議なくらい。
メディアミックスの盛んな昨今、そのうち本当に発売されちゃうかもしれません!?