おおきく振りかぶって

この春始まったアニメを観て、即ハマりました。
球は遅いけど努力によって身に着けた脅威的な制球力をもつ主人公、三橋。
実力はあるのに、中学時代のトラウマですっかり負け犬根性が染み付いて、内気で弱気で泣き虫のビビリになっていた彼は、理論派キャッチャー阿部を始めとする西浦高校野球部のメンバーと出会うことで徐々に変わっていく…。
舞台設定は、今年から硬式ができた新規発足の野球部、メンバーは全員一年生、それでもめざせ甲子園!(可愛い女子マネつきv)というようにスポ根モノのベタの王道なのですが、だからといって「よくある」と飽きさせる部分は皆無で、とにかく魅せてくれます。
何より、登場人物の心理描写が緻密で試合の臨場感がすごい。
野球は頭脳戦、という話も納得の、互いのチームの監督や捕手の駆け引きは勿論のこと、選手、監督、応援席にいたるまで、敵味方無くキャラの興奮や焦り、緊張感がしっかり描かれていて、引き込まれます。
試合展開も、予測不能。勝つ要素も負ける要素も十分に組み込まれているため、ドキドキするのです。
そして、最初は「けったいな子だなあ」と思った三橋が、好きで好きでたまらなくなってきます。
「だってお前、がんばってんだもん!!」(by阿部くん)
三橋に限らず、この話に出てくる子は皆一生懸命で、基本的に一途ないい子ばっか(といって没個性じゃないしどの子も地に足が着いたリアリティがあります)なので、応援したくなるし感動します。何かに全身全霊でひたむきになれるって、素晴らしい。
なんで私は高校時代に運動部入らなかったんだー。とジタバタしたくなるような、憧れとほろ苦さを味わえる傑作です。


(以下とっても蛇足。)
…と、そんな一押しの爽やか高校野球漫画なわけですが、この作品、腐った視線で見ても死にそうになるほどツボをつかれます。神展開の連続。なんといっても阿部くんが、阿部くんが…なんで貴方はそんなに漢前なんですかー!!
観察力、状況把握力、分析力を備えた優秀な捕手してる姿にまず惚れちゃったわけですが、負けん気の強いところもクールっぽいのに意外に感激屋さんなところも過去の出来事で歪んじゃってるところまでもう全部好きだ。ピリピリしてちょっと横暴な部分(絶対榛名の影響w)がこれからどうかわっていくかが気になります。
アニメでは落ち着いたちょい低音のエロボイスで、殺し文句(野球のこといってるのに別のことに聞こえる)が毎回これでもかというほど炸裂。そんなにミハが好きか!そうか!!(悶絶)
最初はミハのこともただの道具くらいにしか思ってなかったのに、加速度的に彼のことばっか考えるようになっていく様子がもう……いやはや、こんな読み方しちゃってスミマセン。
勿論(上記で述べたように)普通に読んでもめちゃめちゃ面白くて感動してるのですが、野球に燃える脳と邪に萌える脳が同時進行で働くのです…はっ、これが噂のやおい脳なのか!!
という話を旦那さん(彼には当然キラキラした野球漫画にしかみえないらしい)にしたら、「(やおい脳)潰すぞ」と心底呆れられたのでした。ダメー!!(ダメなのはおまいだ)


追記。
「みほし」から一ぬけたのが「みはし」なんだなあ、とIQサプリみたいなことを思いついて勝手にスッキリしたのですが、実際のところはどうなのでしょう?
理事長のじいちゃんが自分の苗字から一文字もじってつけたって設定なのかな〜そっちのがありそうかな。