きっと、うまくいく

神映画を観てきました。
「きっと、うまくいく」。(監督ラージクマール・ヒラニ、脚本ラージクマール・ヒラニ、アビジット・ジョシ)
エリート工科大学を舞台にした3人組の青春時代の過去と、行方不明の親友の消息を辿るミステリー風味の現代を並行して描く、インド発の極上コメディ。
休憩なしの170分が、あっという間。
ここまで純粋に「おもしろい」映画はそうそうありません。


次々と起こるハプニングを、機転と笑いで乗り越えていく痛快なヒーロー。
全くだれる所のないジェットコースターのような展開に、これでもかと散りばめられたユーモア。
大笑いしてたと思ったら、泣かされて。でも、涙でぐちゃぐちゃになってるにもかかわらず、また笑わされて。
沢山の伏線と、その見事な回収。
ポジティブで普遍的なメッセージ。
二つの時代を行き来することで見えてくる、キャラの更なる魅力と、輝きを増すエピソード。
クライマックスでのテーマの引き立て方など、構成やキャラ立てというセオリー面から見ても感心することしきりで、圧倒されました。


あえて難点をあげるなら、お国柄の笑いのツボのズレがあるのかなと思った学長の式典のシーン。
思考停止と権威とおべんちゃらを笑い飛ばす意図は伝わったけど、昨今の報道で触れるインド情勢を鑑みるとあの言葉はちょっと引っかかったかも。
逆によかったシーンは……あまりにもありすぎるし、まだ観てない人はぜひ実際に観ていっぱい笑ってほしいので、ここに書くのはやめておきます。
ただ笑えるだけじゃなく、がっつり感動もできて、エネルギーをいっぱいもらいました。


ハリウッド版でのリメイクも進行中……とのことですが、リメイクする必要があるのか疑問。
すでに文句の付けどころのない傑作なんだから。