おしいれのぼうけん

子どもたちの最近のマイブームは「おしいれ」。
布団が入ったままにもかかわらず、ふすまとの間の狭い隙間にもぐりこんで、きゃっきゃっと笑いあってます。
耳を澄ますと、三千里の
くっ、ここは一体どこなんだっ
という声。なんか盛り上がってます(笑)


確かに私もおしいれ、子どもの頃すごく好きでした。
布団を出したあとのちょっと空いた所に寝転んで、ふすまを閉めると、真っ暗になる。
閉め切ったおしいれはもう全く光の入らない完全な闇で、その空間にじっとしていると、私がいるのは東京の狭い我が家の狭いおしいれではなくて、暗闇が永遠に広がるこの世ならぬ場所なんじゃないか…そんな錯覚が沸き起こって、たまらず手を伸ばすのです。
すぐに壁の木のざらっとした感触を得て、ほっと安堵するのもつかの間、今度はそこの壁が突然ぐわっと口をあけて、私を飲み込んで異次元へ連れて行くんじゃないか…そう思えてきて、ドキドキ。
そうこうする内に、だんだん目が慣れてきて、うっすらと中が見えるようになって来た頃には、暑さで汗びっしょりで、たまらず外へ出てました。
あの頃の私にとって、おしいれは、一瞬で異空間に飛べる、自分の家の中にある「冒険スポット」だったんだ…


そんなことを思い出して上の空になっていた私を現実に引き戻したのは、小万里の本気の泣き声。
「こわい〜!だして〜!こわいよぉ〜」
片方の扉は空いてるのですが、そこから細い隙間に先に小万里が入った後で三千里が入ったため、小万里が閉じ込められて通せんぼされてる状態になっていたのです。
三千里を出して、パニックの小万里を出して、よしよし、と抱っこすると、つーん、と鼻をさすすっぱい臭い。
髪びちょびちょのすごい汗です。同じく三千里も、前髪がおでこに張り付いてます。
やっぱり暑いよねえ…それでもまた入りたくなるんだ。楽しいものは仕方ない。


タイトルは、私が幼稚園のとき好きだった絵本から。
すごいすごい、と興奮して読んだ(読んでもらった?)記憶があります。
そろそろ三千里にも読んであげたいな。


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